ドラマ以下というもの
2009年10月14日 映画
「カイジ 人生逆転ゲーム」観賞
目的もなくただだらだらと暮らしている伊藤カイジはある日友人の借金の保証人になってると知らされる。返す当てのないカイジは一夜限りのギャンブルクルーズで借金をチャラに出来ると誘われるのだった......
あーダメ映画だ、と気付いたのは「デスノート」のまんまパクリの開始5秒を観た瞬間であった。その予想は残念ながら的中してしまう。
まず製作サイドが「カイジ」とはなんぞや?というのをわかってない。
カイジ、ひいては福本伸行作品全体に言えることだが”未来の為に頑張る者”を描いてるワケでは決して、ない。理に翻弄されながらもロジックを紡いで凌ぎ交わす心理戦を、不条理のなかならほの見える真理を、単純に見えて実は奥深いギャンブルを通じて描く人生の教科書なのである。だからたかがジャンケンや綱渡りに単行本5〜6冊を費やすし、デッサンのメチャクチャな絵でも販売総数1200万部を誇るのである。
例えば限定ジャンケンは一見運否天賦なギャンブルを株の仕手戦に見立て立ちふるまうカイジらのダイナミックさが面白いのだし、ブレイブロードでは一度は信じられなくなった仲間たちとの命ギリギリで交わす”通信”が心を熱くさせるのだが、この映画はそんなキモをことごとく無視する。
唯一忠実なのは利根川との最終戦だが、これにしたって経緯としてカイジが皇帝側で負けることで利根川のインチキに気付くというクダリをいれないと、カイジがただ勘の良い男なだけに見える。地下工事からブレイブロードに挑むシーンも「俺はやり直すんだ!」って格好良くタンカ切るし.....そんなやつが文無しのダメ人間なわけないじゃん。キャラクタの作り方を間違えてる。
ついでに遠藤を天海祐希に性転換させたのも意味わからん。
トイレでのクダリも遠藤はギリギリの選択でカイジにお金を貸してるはずなのだ。遠藤もカイジも泣きながら命を賭して勝負する。だからこそ「一生ビールをごちそうする」という台詞が心に響くのだが、あんなに軽くちゃ、なにそれって感じ。
カイジ役の藤原竜也くんは多少オーバーアクションだがまぁ脚本がダメな割りには頑張った。光石研、松尾スズキははまり役。香川照之、松ケン、山本太郎も及第点。兵藤役の佐藤慶はダメだった。
テレビドラマで充分と感じました。
ちゅかドラマでじっくりの方が良い。
冷静になったら10点てことはないな。30点くらい。
目的もなくただだらだらと暮らしている伊藤カイジはある日友人の借金の保証人になってると知らされる。返す当てのないカイジは一夜限りのギャンブルクルーズで借金をチャラに出来ると誘われるのだった......
あーダメ映画だ、と気付いたのは「デスノート」のまんまパクリの開始5秒を観た瞬間であった。その予想は残念ながら的中してしまう。
まず製作サイドが「カイジ」とはなんぞや?というのをわかってない。
カイジ、ひいては福本伸行作品全体に言えることだが”未来の為に頑張る者”を描いてるワケでは決して、ない。理に翻弄されながらもロジックを紡いで凌ぎ交わす心理戦を、不条理のなかならほの見える真理を、単純に見えて実は奥深いギャンブルを通じて描く人生の教科書なのである。だからたかがジャンケンや綱渡りに単行本5〜6冊を費やすし、デッサンのメチャクチャな絵でも販売総数1200万部を誇るのである。
例えば限定ジャンケンは一見運否天賦なギャンブルを株の仕手戦に見立て立ちふるまうカイジらのダイナミックさが面白いのだし、ブレイブロードでは一度は信じられなくなった仲間たちとの命ギリギリで交わす”通信”が心を熱くさせるのだが、この映画はそんなキモをことごとく無視する。
唯一忠実なのは利根川との最終戦だが、これにしたって経緯としてカイジが皇帝側で負けることで利根川のインチキに気付くというクダリをいれないと、カイジがただ勘の良い男なだけに見える。地下工事からブレイブロードに挑むシーンも「俺はやり直すんだ!」って格好良くタンカ切るし.....そんなやつが文無しのダメ人間なわけないじゃん。キャラクタの作り方を間違えてる。
ついでに遠藤を天海祐希に性転換させたのも意味わからん。
トイレでのクダリも遠藤はギリギリの選択でカイジにお金を貸してるはずなのだ。遠藤もカイジも泣きながら命を賭して勝負する。だからこそ「一生ビールをごちそうする」という台詞が心に響くのだが、あんなに軽くちゃ、なにそれって感じ。
カイジ役の藤原竜也くんは多少オーバーアクションだがまぁ脚本がダメな割りには頑張った。光石研、松尾スズキははまり役。香川照之、松ケン、山本太郎も及第点。兵藤役の佐藤慶はダメだった。
テレビドラマで充分と感じました。
ちゅかドラマでじっくりの方が良い。
冷静になったら10点てことはないな。30点くらい。
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